Linuxでネットラジオのクラシック音楽を録音する方法

このページではLinuxでネットラジオのクラシック音楽を録音する方法を解説しております。

検索でここにたどり着いた方へ

こちらのサイトでは、クラシック音楽ファンのネットラジオ・リスナー向けに、海外の各国立放送局のネットラジオ・ストリームを録音する方法を主に解説しています。
一般的なポップス向けのネットラジオ・ストリームや、個人でストリームを開局して送信する立場としての方法をお探しの方は、もしここで十分な情報が得られない場合、ここよりも他の解説サイトの方がご参考になるかと思われます。
以下のリンクをご参照下さい。(一部はブログのページなので、リンク切れの際はご容赦下さい)

とりあえず聴いてみよう

コンピュータ上で音声を扱うフォーマットには様々なものがあります。大きく分けて無圧縮フォーマットと圧縮フォーマットがあります。これらは主に拡張子によってファイルタイプが識別されます。

無圧縮フォーマットにはwavとaiffの2種類の拡張子があります。(同拡張子内での圧縮フォーマットも存在するが、ほとんどは無圧縮で用いる)
Macでは伝統的にaiffを用いてきたので、Mac上のほとんどの音声を扱うソフトがaiffに対応しています。wavは主にwindowsなど他のプラットフォームで用いられてきた規格ですが、最近はQuickTimeをはじめ多くのMac用ソフトがwavにも対応し始めています。

これらは音声を直接録音した無圧縮ファイルであるため、オリジナルからの音声の劣化は一切ありませんが、ファイル容量がとても大きく、ネット上での配信には不向きです。

圧縮音声フォーマットは、上記の無圧縮音声のファイルサイズを小さくしたものです。可逆圧縮と非可逆圧縮の2種類がありますが、主に使われるのは非可逆圧縮です。このページで解説している音源のうちwavとaiffを除くフォーマットは全て非可逆圧縮です。非可逆圧縮は読んで字のごとく「完全には元に戻らない」もので、高い圧縮率が望めますが圧縮率を高くすればするほど音声は劣化します。ネットラジオでは放送局により音質に差がありますが、主にこれが原因です。(もちろん放送局側の設定の都合などその他の原因もありますが。)

ネットラジオで配信されるストリームには主に圧縮音声フォーマットが使われ、様々なものがあります。代表的なものはmp3 (m3u, pls), ogg (m3u), ra, rm (ram), wma, asf (asx)などがあります。括弧で囲ったものはプレイリストと呼ばれ、実際はテキストファイルであり、サーバーの位置などを示したものです。これをプレーヤーソフトに引き渡すことにより、ラジオ局などのサーバー上から発信された音声を全てのダウンロードが終わるのを待つことなく、数秒程度の待ち時間のみで即座に再生します。(なお、この待ち時間の都合のため、ネットラジオは完全に放送局と同期した放送ではありません。したがって時報などは実際の時間とは若干ずれます。)

ここでは音声フォーマット別に、とりあえず音を聴くためのソフトを解説します。

Realメディア ra, rm (ram)

Real Playerをダウンロードします。

以下のサイトに詳しい解説がありますのでご覧下さい。

VLC media player

codecを必要としないマルチメディアプレイヤーです。 mp3、oggだけでなくwmaなどもストリーム再生、同時録音可能。mov, wmv, DivX, XviDなどの動画やflashにも対応。Realは音声ファイルまたは動画ファイルの音声部分のみ再生可能。

ディストリビューターごとにコンパイルされたファイルが配信されているので、自分にあったものを選んでダウンロードして下さい。

なおLinux版だけでなくWindows, Mac, Free BSDなど多くのプラットフォーム対応版があります。

なおver 0.8.6a現在Linux版に限りVLCはMozilla Firefox用プラグインを備えており、Firefoxブラウザの標準プレーヤーとして動作可能です。現在のver 0.8.6aはWindows, Mac用のFirefoxではこのプラグインは動作しません。

Ogg Vorbis(ogg)

ノルウェーNRKやチェコVltavaなどの放送局ではogg形式のファイルを送信しており、それぞれ高音質が魅力です。
特にVltavaのoggストリームは、ファイル内に複数の番組名が埋め込まれ、タグとしてジャンプできるようになっています。(各番組の開始部分のみで、それぞれの曲にはタグはつきません)
しかしソフトによってはこれらのストリームからキャプチャーしたoggファイルを正しく認識できないのでご注意下さい。

ASFRecorder

ASFRecorderはmmsプロトコルで配信されるストリームをダウンロードするためのソフトウェアです。
SRP2など、mmsで配信され既に容量が決まっているオンデマンドのasfファイル(実際はwmaがほとんど)をダウンロードするのに便利です。

なおLinux用だけでなく、Windows用も存在します。(Mac用には似た名前のASFRecorderXというソフトがありますが、開発者は別人です。)

その他

以下のサイトに詳しい解説がありますのでご覧下さい。

タイマー録音

また後述のAudacityのベータ版1.3以降にタイマー録音機能が備わりました。

ffmpeg + kalarm

ffmpegでラジオストリームのキャプチャが可能です。 まずffmpegをインストールしてください。 Linuxディストリビューションのソフトウェアでffmpegを検索すれば概ね問題なくインストール可能です。

キャプチャ用のテンプレートは以下のとおりです。

#! /bin/bash

today=`date "+%m%d%H%M"`

ffmpeg -t "HH:MM:SS" -i "URL" -write_xing 0 -ab "bitrate" -ar "samplingrate" "directory/filename"

使い方は、 以下のフォーマットのうち、ffmpegの""部分を必要な値に変更します。 たとえば、 ・BR-KLASSIKを、2時間ビットレート256kbps、サンプリングレート48000Hz、/home/user/music/配下のabendkonzert.mp3に保存する場合は以下のとおりです。

#! /bin/bash

today=`date "+%m%d%H%M"`

ffmpeg -t 2:01:00 -i https://dispatcher.rndfnk.com/br/brklassik/live/mp3/high -write_xing 0 -ab 256K -ar 48000 /home/usre/music/abendkonzert_$today.mp3

これを、たとえばBR-Klassik.shというファイルに記述して保存します。 起動する際はターミナルから bash /(保存先directory)/BR-Klassik.sh とすればOK。

タイマー録音する場合は、kalarmの導入が便利です。 Linuxディストリビューションのソフトウェアでkalarmを検索しインストールします。  新規>新しいコマンドアラーム  スクリプトを入力にチェック  テクストボックスに  bash /(保存先directory)/BR-Klassik.sh  を入力し、  起動したい時刻を設定してOKで保存 kalarmは繰り返し設定も可能なので、毎日定時起動や曜日特定の起動も可能です。

編集しよう

Audacity

Audacityは録音および波形編集ソフトです。wav, ogg, mp3(後述のLAMEが必要)に対応しています。

録音に関しては、(録音ソース選択により)コンピュータ上で鳴る全ての音を録音できます。単純に鳴っている音だけを素早く録音する場合には便利です。

波形編集に関しては再展開・再圧縮を伴うため、再展開せずに分割・結合するためのツールではありません。また、フェードイン・フェードアウトなど簡単なエフェクトをかけることも可能です。

なおLinux版はUnixでも動作し、Windows, Mac版もあります。

Audacityでmp3を扱うには、無料の拡張コーデックLAMEが必要です。これはmp3開発会社の特許により、AudaCityが単体ではmp3を含むことが出来ないためです。
Audacityの公式ページでインストール方法が解説されていますので、詳しくはそちらをご覧下さい。

ベータ版のver 1.3以降(現在はver 1.3.2)において、新機能としてタイマー録音が備わりました。詳しくは下記の説明をご覧下さい。

その他のソフト

注記

このページはまだ暫定版です。もしより一層便利な情報をご存知の方がいらっしゃいましたら、ぜひ追記をお願い致します。ページ上部の「編集」をクリックすればどなたでも編集可能です。

なお、管理人のPCはWindowsと一緒にSUSE Linuxもデュアルでインストールされており、試用にはこちらを使っています。

2007.01.11. ceinture@管理人


トップ   編集 凍結 差分 バックアップ 添付 複製 名前変更 リロード   新規 一覧 単語検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS
Last-modified: 2022-12-27 (火) 20:06:13